赤珊瑚・血珊瑚

世界中のセレブたちに愛される珊瑚。

日本でも、古くはシルクロードを経由して地中海からもたらされた珊瑚が貴重品として扱われてきました。日本では古来より、珊瑚やそれを材料とする装飾品が数多く作られ、重宝されてきました。

珊瑚の原木そのものや、彫細工が施された工芸品、人形や仏像、アクセサリーに至るまで、現在でも装飾品の材料として多彩に活用されています。

基本的に、赤色が濃いほど希少価値が高いとされていますが、一般的にはジュエリーとして最適な4の赤が最も好まれています。桃色珊瑚の場合、色が濃いほど高級とは限らず、優しいピンクが印象的な「エンジェルスキン」と呼ばれる桃色珊瑚は、1～2と色が薄く、3クラスの「マガイ」と並んで採取量が少ないため、高値で取引されています。

さらに、血桃珊瑚と呼ばれる赤色珊瑚に近い色をしたものも高値で取引されるなど、複雑な評価基準があります。

赤色珊瑚や桃色珊瑚の原木の中心には「シラフ」と呼ばれる白い部分が存在します。シラフが少ない方が見た目も良く、価値が高くなりますが、シラフを消すためにワックス詰めや着色処理を施した偽物も多く出回っているため、購入の際には注意が必要です。珊瑚を引き上げる際に必ず生じる「ヒ」と呼ばれるひびにもクラス分けがあり、例えば、発色が素晴らしい赤色珊瑚でもヒが強ければ価値は下がり、色が薄くても見事なマーブル模様を持つものは価値が上がるのです。